【 秋田コンクール所感 】 |
水野 聖子 |
舞踊家 |
(愛知県) |
2021年12月、 日本はまだまだコロナ禍の厳しい生活環境が続く中、二度目の年末を迎えようとしています。 昨年は国内の全国コンクールが軒並み中止となり、舞台に立つことさえ許されず静かな12月を迎える中、唯一この秋田全国モダンダンスコンクールだけが堂々と開催されました。あの時は、場当たりのダンサーたちがまるで水を得た魚のように生き生きと舞う姿を舞台袖から見ながら、嬉しく思いました。 そんな秋田コンクールも今回は記念すべき第40回となり、盛大に開催、そして無事に終了されましたことを、心よりお祝い申し上げます。 コンクールの中身は、今回も力作に恵まれていました。 確かに競う立ち場にある以上、高度なテクニックを追求するのはあたり前の条件ですが、そんな作品を拝見する度に思い出すコトバがあります。 「感心はするけれど、感動はない」 観る側の心が揺れるような心に響く作品に触れることが少なくなったのかもしれません💧 身体能力の高さに表現力が加わり、子供の瞳が真っ直ぐにこちらを向き、語りかけてくるような作品、その子の個性を十分に引き出し、舞踊に対する真摯な想いが見る側に届くような作品に恵まれることも大切なのかもしれないと感じました。 群舞は衣裳や構成を工夫する作品もあり独特な世界観がある作品が多く、とても楽しく審査することが出来ました。 そしてシ二ア部門には、成熟を重ねたダンサーから駆け出しのダンサーまで広くダンサーが集まっている部門ですが、今回は駆け出しが見つからず大きな点数の差も生じなく、苦労の多い部門でした。 年が明け2022年はどんな日本になっているのでしょうか?不安と期待を同時に感じながらも次の秋田コンクールでまた皆様とお目にかかれることを楽しみにしたいと思います。 最後に今年も素晴らしいフットワークで本コンクールを支えてくださったチーム川村のスタッフの方々に心より感謝いたします。ありがとうございました。 |
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Update:2021/12/30 |
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