【 あきた全国舞踊祭についての所感 】 |
平多 浩子 |
舞踊家 |
(宮城県) |
一年を締めくくる一大イベント“あきた全国舞踊祭”も大きな収穫と共に終了した。 このところ、来年開催のオリンピックの前哨戦ともいうべきスポーツの報道が多い。ラグビー、マラソン、ゴルフ等にときめいた方も多いのではなかろうか? 年齢に関係なくチャレンンジャーとして入れ乱れるさまは、どの世界も共通であると思ったし、頂点を目指すには大変厳しい世界である事も実感した。 このコンクールの特徴は、モダンダンスに絞っているところにあり、そこでしのぎを削る事は、ものすごい事である。今回は…?昨年掲載頂いた拙文を読み返しつつ、今回も同じような所感に行き着いてしまう事に、首をかしげてしまった。私の物差しが狂ってしまったのだろうか? 数か月前に、ロシアの指導者がこんな事を語っていた。スマートフォンの普及が、ダンサーに、感情を忘れさせている…と。活字ではなくハートである…と言いたいのだろう。同感である。 身体能力・プロポーション等、何拍子も備わったダンサーの多さには、目を見張ったが心に響く作品との出会いは少なかったように思う。この秋田を基盤にして、情報に流されず、突き進む方々が誕生する事を願って止まない。そして、「うわーっ!可愛い!!」「オッ すごい」「もう一回観てみたい」etc…。 感心と感動をもたらす作品、それを踊るダンサーが増えて行く事を、心から期待して止まない。 |
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Update:2020/1/18 |
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