この度は、あきた全国舞踊祭コンクールで、第一位グランプリをいただき、ありがとうございました。生まれ育った秋田のコンクールで、このような賞をいただき、本当に嬉しく、誇らしく感じております。審査員の先生方、ご指導くださった川村泉先生、スタジオの仲間たち、家族、応援してくださった全ての方々に、この場を借りて改めて感謝の気持ちを伝えたいと思います。本当にありがとうございます。
初めてコンクールに出場したのは、小学年生でした。先生からコンクールに出場してみたら、と声をかけていただき、嬉しかったことを今でもよく覚えています。当時は、身体の柔軟性をうまくコントロールすることができず、あちらこちらでふらつきながら、それでも気持ちよく踊っていたことを思い出します。あの頃から、このコンクールで多くのことを学び、温かく育てられてここまで来たことを今、強く実感しております。
今回の受賞作である、「忽逢桃花林」(突然のユートピア)は、めまぐるしく過ぎていく日常の中でふと夢を見た、というストーリーを思い浮かべて踊った作品です。初め、他のタイトルで創作をし、行き詰まっていたところで、先生からこのタイトルと曲をいただき、自分らしく伸びやかに踊ることのできる作品になりました。繰り返される日常の中で、ふいに現れる非日常。それは、空想の世界や旅行や音楽といった楽しく美しいものから、現実逃避といった危ういものまで、様々に考えられると思います。そういった多くの非日常を考え合わせるとともに、自分が踊る時の気持ちよさや浮遊感も重ね合わせながら踊りました。
これまでおよそ20年という年月、踊り続けてきた中で、良いことだけでなく、悔しい思いをすることも多くありました。それでも、踊ることが純粋に好きで、楽しくてたまらない気持ちは、ダンスを始めた5歳の頃と変わっていないように思います。その気持ちを忘れずに、今後とも舞踊の道に精進し、その楽しさを、より多くの方に伝えていくために、自分にできることを考えていきたいと思っております。今後とも、あたたかく見守っていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
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