『  第31回 あきた全国舞踊祭雑感 』
平多 浩子
舞踊家
(宮城県)
肖像

 毎年、参加の皆さんを通して得られる様々な思い・・・。
 作品を見せて頂くことにより、この私自身が、多くを学んでいるように思える。
 部門ごとに時代を考えさせる傾向や特徴があり、エントリーするまでの過程を考える時、いろいろの事を想像する。
 明るく楽しい日々を望むことが多くなっている震災後、矢張り作品を通して世の中の矛盾や、いま子供たちが置かれている状況を無視する事は出来ない。
 以前より底抜けに明るいものが少なくなっている事には、実に少しさびしい気がする。
年令にふさわしい感性が貫かれている作品には、心を揺さぶられ、感動する。
社会では様々な問題が生じている今、アートの世界に居るものとして、心惹かれる作品を期待しているし、ある程度の背伸びの中にも追及して欲しい。

 今回は、この舞踊際の掲げるフレーズ通りの二日間になった。
 藤井信子先生の語った
       『雪の秋田の熱い冬』
           の言葉をかみしめ 雪の感触を確かめながら帰路に着いた。
 この言葉と共に、この行事の発展を願っている。


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Update:2017/02/23  

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