【 あきた全国舞踊祭についての所感 】
平多 浩子
 舞踊家
(宮城県)
  飛び切りの愛を感じながら…
肖像  その年、その年、異なった時間を過ごすことになる“あきた全国舞踊祭~モダンダンスコンクール~”であるが、今回ほど開始前から最後迄、多くの感情が行き交った事は皆無であった。
事務局側の適切な対処には、ただただ頭が下がるばかり。
この行事に携わったすべての方々の熱い思いは、例年以上のように思えた。

 ひょっとしたらコロナ禍という特別な事態により、我々は試されているのではないでしょうか…?各種報道は、どれもこれも同じ…。果たして此のコンクールは…?多少なりとも不安にかられたが、実際は、いつも以上の手応えを感じた。これは、私一人だけではないと思った。
 【芸術は、苦境において、より一層成長を遂げる】という言葉を耳にしたことを思い出している。今回の制約を胸に、普通がそして、いつもが一番と思いたい。
 大変な犠牲の中に開催された行事。それに携わって下さった皆さんに大きな拍手を贈りたい。

 このところ、舞踊のジャンルについての問い合わせを受ける事が多々あった。エントリーされた作品を拝見しながら【こうあらねばならない】という無理な枠決めは不要ではないかと思えた。ジャンルより大切な世界観が見え隠れしたからである。私なりの尺度を貫きたいとも思った。作品の内容も、技術もいずれも確実に日々成長し続けている…。それは、此の秋田ならではの行事のもたらしている愛情のように思える。

 来年。40回という節目の行事がいつもの様に開催される事を楽しみにしている。
沢山の元気を戴いたのは私の方かも知れない.

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Update:2021/01/02  

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